人生を1億円で売りました。

結悠「あ!婚姻届書いておいたので。
よろしくお願いします。」

恭吾「それは結悠さんが
持っていて下さい。」

結悠「え、どうしてですか?」

恭吾「初めから出すつもりありませんから。」

もしかして、この人...。
昨日、婚姻届を出さなかったのは
私が居なくなると
思ってたからだったのかな?

結悠「...私はいなくなりませんよ。」

恭吾「ええ、信じてますよ。
ですから、それは君が僕と
本当に結婚したいと思った時に
出して下さい。それまでお預けします。」

よく分からない人だけど
やっぱりとても温かい人だ。

冬の朝の毛布のように
とても温かい人だ。
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