人生を1億円で売りました。

凄い。…そんな、ありきたりな
感想しか浮かばないほど
生のバスケは凄かった。

恭吾「あの10番が僕の後輩です。」

結悠「凄く…活躍してますね。」

恭吾「ええ、彼は昔から
上手かったですから。」

ホイッスルの音と共に
また試合が始まる。

恭吾「僕は…昔から1人が
好きだったんです。
幼稚園の頃も皆で何かをするよりも
1人で本を読んだり絵を書いたり
するのが好きな子供でした。」

動き回る選手達を見つめながら
笹倉さんは話し始めた。

恭吾「このままずっとこんな日々が
続くのだろうと思っていたんですけど
中学生の頃、バスケットに出会いました。
コートの中をたった5人で守り点を奪い合う。
とてもシンプルで、でも人数が
少ないからこそ生まれる絆がある。
バスケットはそうゆうスポーツです。」
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