人生を1億円で売りました。
そして真っ直ぐな瞳を私に向けて
柔らかく微笑んだ。
恭吾「守らせて下さい。
結悠さんの大切なものを僕にも。
点を取られたのなら、また取り返す。
バスケットと同じです。
僕がお金を払った分、結悠さんは
美味しい料理を作って下さい。」
歓声が沸く。どちらかのチームが
点を入れ、会場が沸き上がる。
その熱気よりも笹倉さんの
視線の熱の方が私には熱かった。
…こうゆうのを。こうゆう気持ちを…
結悠「その点数の価値は同じですか?」
恭吾「いいえ。結悠さんの料理は
3ポイントシュートです。」
結悠「はははっ。何だか笹倉さんに
上手く丸め込まれた気がします。」
きっと、幸せだというのだろう。