俺様天然男子
あたしがいいなら、否定しなくていいと。



面倒だから、そのままで。



「面倒だからなのね…」

「でも、噂の相手が雛森なのは嬉しいけど?こんな俺なのにね」

「こんなとか言わないで‼︎リトくんを好きなあたしが変な人みたいじゃん…」

「そうじゃない?趣味悪いよ、雛森」

「悪くありません」

「ははっ、そっか」



何もなかったかのように、教室に戻った。



周りは『まじで⁉︎』と、半信半疑。



あたし、リトくんとなら、どんな噂流されても平気だよ。



現実になればいいなんて、思っちゃいけないんだろうけどさ。



だけど、嬉しい。



リトくんが、そう言ってくれたこと。



「マジなの?本当に気持ち悪いんだけど」

「なんとでも言えば?イジメばっかりしてて楽しいの?愛花と仲良かったとか、今では黒歴史でしかないから」

「あははっ‼︎どーぞお好きにー」



相手にしないのが、いちばんの防御かも。



うん、もう、ほっとくことにする。



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