俺様天然男子
ちゃんと直ったら、ベースを元に戻す。



「理音ってベース似合うわね」

「そうですか?」

「背が高いから?ギター弾けるのは知ってるけど、ベースも弾けるの?」

「なんだろ、トランペットとか、フルートとか。そういうの以外なら比較的できるかと思います」

「すごいね。さすがだね。童貞だけど」

「モエさん、そのネタ好きですね…」

「あの顔で童貞の理音が悪くない?弄りたくもなるってもんだよ」



なんないよ、普通は。



まぁ、嫌ではないけどさ。



モエさん、俺のこと可愛がってくれてるし。



「好きな子いないの?」

「好きな…わかりません」

「好きかどうか聞かれて『わからない』って答えるってことは、少なからず少しは好きってことだと思うんだけど…」

「んー、そうかも…」

「超応援しちゃう‼︎童貞卒業すんなよ?弄りがいなくなっちゃうからー」

「もういいですよ、それ」

「はははっ、理音可愛い〜」



少しは好きか。



うん、きっと、少しかどうかわからないけど…好きになってると思う。



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