俺様天然男子
タカとスバルも一緒に我が家を眺めていて、今日は久しぶりのバンド練習。



万年金欠のメンバーに、防音の音楽部屋を提供するしかなくて。



まぁ、俺も一応メンバーだから仕方ない。



ギターを取りに行った嵐生が、タカとスバルを連れてきてくれたので、本格的に練習ができる…はず。



「おじゃましまぁす…」

「あっ、スリッパどうぞ」

「どうも」



なぜか全員緊張してるのが面白い。



くふふっ。



静かになっちゃったね、嵐生。




リビングに行けば、ソファーから頭が出ていた。



「ただいま、泉」

「お兄ちゃん‼︎おかえりっ‼︎どうだった⁉︎」

「後で話すよ」

「ずっと、ソワソワしてたんだからね‼︎」



泉がヒマそうにしていた。



今日、撮影ないって朝に言ってたっけ。



「い、イズミちゃん…?えっ⁉︎イズミちゃん⁉︎」

「お兄ちゃんがいつもお世話になってます。こんな天然なお兄ちゃんですが、今後とも仲良くしてくださいね?」



なんて、女優の笑顔でメンバーに挨拶すれば、みんなスッと背筋を伸ばした。



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