俺様天然男子
理音くんも結構バイト入ってるみたいだし、ヒマな時に会いたいなぁ。



そう考えると、夏休みがちょっと憂鬱になるけど…。



バイトも頑張ろうと思う。



「雛森」

「理音くん」

「一緒に帰ろ?」

「うん」



終業式を終えて、通信票をもらったら…初めての放課後デートです。



今日は理音くんもバイトがなく、あたしもバイトがない。



一緒にどこかでお昼を食べようと、昨日の電話で約束してたんです‼︎



紗雪にバイバイしてから、理音くんと一緒に学校を出た。



校門から少し離れた場所で、理音くんが急に立ち止まった。



わしゃわしゃっと、自分の髪を弄り始めて。



前にも見た、お化け屋敷の日の理音くんになった。



「どう、したの…?」

「雛森と一緒にいて、恥ずかしくないように…」

「えっ、別にいつもの理音くんでも平気だけど…?」

「俺がイヤなの。雛森が、変な人に見られる…」



いやいや、下校中の同じ学校の人にばっちり目撃されてますけど⁉︎



< 132 / 640 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop