俺様天然男子
赤点を取ったのは英語と数学。



タカとスバルはギリギリ大丈夫だったらしい。



「そこ、スペル違うよ」

「マジかぁ…。覚えらんねぇ…」

「じゃあ…これ、覚えて?暗記でいいから」

「わかった…」



何度も英語を書いて、ちゃんと覚えようとしている嵐生に、バイトが終わって雛森と電話したいなんて言えなくて。



『今日、嵐生が勉強しに泊まり込みで来てて、電話できないっぽい』と、メッセージを送った。



バイト、まだ終わってないんだろうな。



ラストまでって言ってたし。



「はい、覚えたら、今の書いてみて」

「完璧に覚えた‼︎」



もちろん、夜ご飯もうちで食べて、うちの風呂に入って…友達が泊まるなんて初めてでちょっと嬉しい…。



「ねぇ、本気なの…?」

「えっ、違うのか…?」



ダメだ。



嵐生、バカだ。



これは最終手段。



「ちょっと待ってて」



嵐生を部屋に残し、泉の部屋。



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