俺様天然男子
風呂に案内して、使い方を教えて。



ポヤポヤして出てきた嵐生は、また勉強を始めた。



俺もシャワーを浴びて、部屋に戻っても、嵐生は勉強を頑張ってる。



「おっ、当たってるよ」

「マジか‼︎楽しくなってきた‼︎」



数学はもう、問題ないね。



偉い偉い。



勉強してる嵐生を放置して、ベッドに転がる。



スマホを開けば、雛森からの返事。



『バイト終わったよ。すごく疲れたぁ〜…。理音くんも大変だね』



うん、大変だよ。



でも、勝手に頑張ってるからね。



『お疲れ様。ご飯食べた?』

『うん、今食べてる。明日も朝からだから、食べたらお風呂入って寝るよ』



疲れてるんだろうな、雛森…。



母子家庭で、ひとりっ子だと言っていた。



雛森のお母さん、夜の仕事らしいし…寂しくないんだろうか…。



『電話したかった』

『仕方ないよ。明日話そう?』

『うん』

『理音くんも早く寝るんだよ?』

『頑張る』

『理音くんの歌聴きながら寝るね』

『それはやめてよ。恥ずかしすぎる…』



何かを企んでいるようなクマのスタンプが送られてきた。



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