俺様天然男子

その後、お茶を差し入れに来た泉が、最高のひとことを。



「一発で合格したら…夏休み、あたしと遊んでくれます？」

「えええええぇっ？そ、そんなご褒美…いいの？」

「あたしも比較的今年の夏休み、ヒマなんです。どっか連れてってほしいなぁって」

「お、俺っ‼︎バカだから期待しちゃうけど⁉︎」

「頑張ってね、嵐生さん」



泉…。



嵐生をどうする気なの…。



また勉強に励んだ嵐生は、次の日の朝も泉に『洗脳』という魔法をかけられて張り切って登校してった。



「超期待しちゃったじゃん…」

「いいじゃん、嵐生さん。童貞かな？おいしそう」

「妹がアニメで聞くようなビッチ発言してるんですけど…」

「あたしにだって出会いがあってもいいでしょ？優しそうだし、単純っぽいし、顔も好み。なんていうのかな…手の上でいいように転がしたい」



妹の腹黒ドＳぶりに若干引いたけど、『傷つけるのだけはやめてね』と念を押しといた。