俺様天然男子
レンタルスタジオに着くと、モエさんと知らない女の子。



背が低くて、パンク系の子だ…。



一ヶ所にピンクが入った髪は、前髪が斜めに切られていて、まん丸でクリクリの目が、なんかちょっと雛森っぽい。



「おはようございます」

「おはよ、理音。今日から入ってもらう、小桃(コモモ)だよ。いろいろ指導してやってね」

「理音です。よろしくお願いします。俺に教えられることなら…何でも聞いてください」



可愛い子だな。



音楽好きそう。



「理音さん、彼女いますか?」

「えっ?いる、けど…」

「そっかぁ…残念です。すっごくカッコいいって言われません?」

「言われないよ。あっ、じゃあ、まず開店前にお店の中案内します」



直球な子だ…。



仕事が始まれば、マジメに話を聞いてくれるし、覚えるのに必死っぽくて。



だけど、ヒマな時間があると、すごく視線を感じる…。



「な、なにか…わかんないことあった…?」

「いえ、見惚れてました」



めっちゃやり辛い…。



やっぱり、髪の毛そのままにしとけばよかったかな…。



急遽雛森に会えると思ったから、いつもよりちゃんとセットしちゃったし…。



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