俺様天然男子
手で顔を隠した雛森に、満足する俺。



「超可愛い」

「理音くんはっ‼︎ダメですっ‼︎」

「なにが?」

「ふたりきりで緊張してるので…お触り禁止です…」

「あははっ、俺、おじさんみたいじゃん」

「理音くんはドキドキしないの…?」



ドキドキ…してるのかな?



ドキドキよりワクワクの方が大きい気がする。



「ドキドキはしないけど。楽しいよ?」

「理音くんに聞いたのが間違い…。もぉ…次の問題‼︎」



時間はたっぷりある。



お昼はどっかに出て、美味しいもの食べようかな。



雛森が必死に宿題をやり進める姿を見ながら、たまに口を出して。



わからない箇所を教えれば、ほとんどの問題が終わっていた。



ちょうど昼だし、お腹も空いてきた。



「休憩ってことで、ご飯食べに行く?」

「なに食べる?」

「寿司。回るヤツ。近くにあるのに行ったことないの」

「あたしは回らないお寿司屋さんに行ったことないよ」

「なら、プロだね、雛森。システムわかんないから、ひとりではビビって行けない」

「あたしもひとりでは行かないよぉ〜」



歩いて数分の回転寿司。



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