俺様天然男子
家に戻って、また宿題。



でも、午前の頑張りのおかげで、持ってきた分がすぐに終わってしまった。



「疲れたぁ〜…」

「よしよし、偉い偉い」

「な、撫でちゃダメって言った…のに…」

「勝手にドキドキしてればいいじゃん。俺だって雛森に触りたいんだもん」

「さ、触りたいって…」



あわよくば抱っこしたい。



なんか、ぎゅーってしたい。



「抱きしめさせて?って言ったら、ダメって言うでしょ?」

「い、言わない…よ?」

「じゃあこっち来てよ」

「理音くんが理音くんじゃないっ‼︎ごめんなさい、死ぬかもしれないのでムリです…」



ほらね?



俺だって男なんだよ?



何も考えてないわけないじゃん。



モエさんに『童貞、童貞』っていじられる度にはぐらかして、エロ話は避けてるように見せてるけど。



俺だってそういうことに興味がないわけじゃない。



性欲だってあるし、どうしようもなくムラムラする時もある。



ただ、雛森が困るから…そういう雰囲気にはしたくないだけ。



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