俺様天然男子
理音くんの部屋に戻れば、ベッドの上に座った理音くんの隣に座って映画を見た。



正面の白い壁に、ホームシアターで写す映画。



なんて贅沢な部屋に住んでるんでしょう。



やっぱり、あたしの部屋にご招待はできそうにない。



「あっ、危ないっ‼︎」

「…………」

「理音くん…?」



映画に夢中になっていたら、隣の彼は夢の中。



犯罪級にキレイな寝顔…。



珍しく全部ついている片方の耳のピアスに、髪が引っかかってる。



恐る恐る手を伸ばし、ピアスから髪を外してあげた。



こっちの耳は5つも空いてるのに、そっちはゼロなんだよね。



いつもは2つ、一番下と、軟骨のとこだけなのに。



今日は全部ついてる。



痛くなかったのかな?



いつ、どんな気持ちで空けたのかな?



小さい頃はどんな子だった?



これからの理音くんを、あたしはどれほど知っていけるんだろう。



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