俺様天然男子
部屋に移動しても、急に襲った不安がお腹の中でグルグルしてる。



ベッドに座った理音くんが、あたしの手を引っ張って足の間に収めた。



「今日1日ずっとこうしたかった…」



抱きしめられて、頭撫でられて。



溶けちゃいそう…。



「理音くんはね、きっとこれからモテると思うの…。あたしが先に理音くんを見つけただけで、理音くんにはもっとお似合いの人がいるかもしれない…」

「それ、本気で言ってるの…?」

「だって、あたしなんか普通の…」

「俺って信用ない?」

「そうじゃないけど…」

「雛森に嫌われたら、生きていけないよ、俺。結構、今の俺って雛森だけでね。バイトしてても雛森のこと考えてるし、早く学校始まんないかなぁなんて、初めて思ったりして。雛森に会いたくて、会ったら、離れたくなくて。大袈裟に言えばね、雛森以外、どうだっていいと思うくらい、雛森が好きだよ」



あぁ、やっぱり、理音くんは理音くんだ…。



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