俺様天然男子
その後にタカが合流。



バンド練習の始まり。



俺のわけわかんない性欲、歌で発散するから。



「すっげ…。ははっ‼︎どっから出てんだよ」



今まででいちばん、全部出した。



声にして、飛んで、跳ねて。



「理音ぉぉぉぉぉ‼︎お前最っ高‼︎マイク持つと人か変わんのな‼︎」

「はいはい、次の」

「なんか知んねぇけど、すげーな‼︎」



とにかく歌った。



途中、父さんがやってきて、俺たちを見ている。



おいおい、ギターとベース、下手くそかよ。



「理音が走り過ぎ…」

「嵐生とタカが着いてこれてないだけだよね、父さん」



苦笑いで頷く父さんに、ガクッと肩を落とすふたり。



スバルはいいね。



すごくうまい。



「スバルって、いつからドラムやってたの?」

「俺は小学生の頃からドラム教室通ってたから」



通りでうまいわけだ。



練習が足りないよ、ギターとベース。



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