俺様天然男子
プロデュースなんかを主にしているじいちゃんは、父さんよりも教え方がうまかった。



「音外したろ」

「は、はい…」

「お前、できるまで練習な」

「はいっ‼︎」

「ドラム、お前はいい。ベース、舐めてんのか」



じいちゃんは教え方もうまいけど、スパルタだった。



俺も俺で、じいちゃんに怒られる。



「もやしばっか食ってっからもやしみてぇな体になるんだ」

「俺、そんなにもやし食ってないし‼︎ほら、腹筋割れてるよ⁉︎」

「見た目だけな」

「じいじ、意地悪だ‼︎」

「ヒマだから、合宿でもしてやるか?」



こうして、じいちゃん主催の合宿が決定した。



まぁ、もっぱらうちでやるんだけど。



文化祭まで、うちで泊まり込みだそうです。



俺と嵐生はバイトがあり、帰って来てからの練習だってさ。



「お前らの家に案内しな」



そう言って、全員で一軒ずつ回ることになった。



じいちゃんの車で、まずはスバルの家。



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