俺様天然男子
文化祭まで、あと1週間。



文化祭の日と、前日は休みをもらった。



前の日にパン作らなきゃいけないし。



それに、文化祭の次の日は定休日。



理音くんも同じようなシフトにしたと言っていた。



バイトが増えたおかげで、休みも取りやすくなったんだって。



それにしても…理音くん不足…。



今日も机に顔を伏せて寝ている理音くん。



耐えられなくなって、近づいた。



ワックスでセットされた髪が、寝過ぎて跳ねてるよ。



直してあげようと、ペタペタと髪を撫でた。



「ん…?」



ゆっくり顔を上げた理音くんの、眠そうな顔。



目元の泣きぼくろが、理音くんのキレイな顔をより引き立ててる気がする。



「ごめん、起こしちゃった?髪、跳ねてたから」

「雛森ぃ〜…」



手をギュッと握られた。



また机に沈む顔がこっちを見て、また笑う。



「俺、不良になっていい?」

「ん?ダメだよ?」

「授業サボって、雛森といたい…」



きゅ〜ん…。



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