俺様天然男子
ひたすらドキドキしてたけど、足が限界です。



少し動いたら、膝の上の理音くんがモゾモゾ動き出した。



「あれ…?」

「お、おはよう…」

「ウソっ⁉︎夢じゃなかったの⁉︎」

「いやぁ、こっちが聞きたいです、それ…」

「ご、ごめんっ‼︎授業は⁉︎まさか俺…サボらせた…?」

「あっ、うん…?でも、あたしの意思で…」

「雛森が不良になっちゃった…」



ちょっと理音さん。



うるっとしないで。



可愛くて悶えたいから。



「いいんだよ。あたしも理音くんといたかったから」

「雛森ぃぃぃぃぃぃ…」



ギュッと抱きしめられた。



く、苦しい…。



「ギブっ‼︎」

「あっ、ごめん…」

「もっと…優しくして?」

「あっ、うぅぅぅぅ〜…」

「な、なにっ⁉︎」

「今のダメだから…。ちょっと待って…」

「どう、したの…?」

「あの、ね…、その…ほっといてほしい…」



ソファーの端に移動した理音くんが小さくなった。



わ、わかんないっ…。



< 235 / 640 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop