俺様天然男子
しばらくそっとしとくと、復活した理音くんだったけど。



「あのね、雛森…」

「うん…?」

「あとどれくらいで授業終わるの?俺、スマホ置いてきた」

「後…20分かな?」

「そっか…」

「うん」



どうしたの。



こっちを見た理音くんの、なんとも言えない妖艶な表情。



「先に言っとく」

「は、はい…」

「ごめん」

「なにが…?」

「今ね、雛森のこと…どうしようもなくドロドロにしたい」



は⁉︎



な、なんと…?



今の、理音くんが言ったの⁉︎



あの理音くんが…?



「だからね、20分我慢しようと思うんだけど…。ちょっとだけ…触っていい?」

「なにを⁉︎」

「雛森を」

「えっ、えっ?えぇぇぇぇっ⁉︎」

「嫌なら殴ってね?」



ニコッとしないでっ‼︎



あたし、どうされちゃうの⁉︎



グッと引かれた手に、理音くんの上に倒れ込んだ。



「あぁ…、可愛い…」



軽々と抱き上げられて、理音くんの膝の上。



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