俺様天然男子
そのままでは危険と感じ、次の授業はちゃんと出ました。



食べられた…。



そんな感覚。



理音くんも、やっぱり男の子…。



最後に軽いキスをした理音くんが、ジーっとあたしを見て『あんまり煽らないで?俺、我慢するの大変だよ』と言った。



なぜかあたしが悪いみたいに言われた。



違うよね⁉︎



あたし、ひたすら受け身だったよね⁉︎



何もしてないよね⁉︎



「理音、帰ろうぜ」

「あっ、うん。寝たらスッキリした」

「どこ行ってたんだよ。まさかオタ部で寝てたのか?」

「んー、内緒」



山口くんとの会話で、バチッと目が合った理音くんが笑う。



あの人、絶対おかしい。



初めて?



ウソだよ。



あたしが読んでた漫画本と違うもん。



初めてのキスはお互いぎこちなくて…なんて、さっぱりだったよね⁉︎



「童貞…?」

「は?なに言ってんの?由乃が下ネタとか珍しいんだけど」

「紗雪、理音くんって、本当に童貞なのかな…」

「はぁ?」



きっと、このまま翻弄されまくるんだろうな…。



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