俺様天然男子
無口な大きいモサモサ
【理音】



じいちゃんのスパルタレッスンは、俺たちに劇的な変化をもたらした。



許可が出てから全員で合わせると、今までのがお遊びだったんだということがよくわかった。



俺もちゃんと、声の出し方学んだよ。



本当に血の滲むような2週間だった…。



「すごくいいね。前と全然違うじゃん」



父さんがめちゃくちゃ褒めてくれた。



タカなんか、泣いて喜んでる。



まぁ、彼がいちばん苦労したっぽいし。



「理音の声もだいぶ安定したんじゃない?」

「うん、気持ちいい」

「よかったね、君たち」

「「はいっ‼︎ありがとうございましたっ‼︎」」



運動部の引退並みの感動が芽生えた瞬間だった。



俺の投稿は全くなかったけどね。



『忙しいから少しお休みします』と、待っててくれてる人たちにメッセージは伝えたし。



いつもの投稿も、きっと上達したと思う。



反応、楽しみだな。



「よし、軽音のヤツらに負けねぇぞ‼︎」

「当たり前だろ、あんな趣味部」




ねぇねぇ、これは趣味とは違うの?



そこ、みんなはどう思ってるのかな。



まぁ、それは後々聞くとして…張り切って文化祭頑張るー。



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