俺様天然男子
ホームルームが始まって、先生に理音くんのことを言ったら…。



「雛森、保健室連れてってやれ」



そう言われてしまい、手を引っ張って保健室に連れてきた。



熱を測れば38度を超えていて。



「早退しなさい」



そう言った保健の先生に駄々をこねる。



イヤだと。



もぉ、あたし、怒るからね。



「ちゃんと休まなきゃダメだから‼︎」

「だって雛森…」

「おうちで寝て、治さなきゃお泊まり行かない」

「えっ…」

「誕生日はいいよ。あたし、ひとりで過ごす」

「ヤダっ‼︎ムリっ‼︎絶対ヤダっ‼︎」

「この…駄々っ子‼︎」

「か、帰るから…寝るから…雛森も帰る…?」

「それじゃあ意味ないから‼︎バイト終わったら理音くんち行くから…ね?」

「わかった。帰るよ、先生。はい、雛森。タクシーで来てね?これ受け取らなかったら…夜道が心配で迎えに行っちゃうからね?」



握らされた1万円。



もう、好きにして…。



< 320 / 640 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop