俺様天然男子
だけど、モテ始めたらその状況は悪化するばかり。



手紙で呼び出されるのには、絶対行かない。



ナンパみたいに声をかけられることもあって、それは『ごめんね』と一言しか言わない。



「理音くんのせいで、あたしが束縛激しい彼女だと思われてるっぽい…」

「そうなの?束縛していいよ?由乃になら縛られたい」

「そういう誤解を招くよう発言は禁止ですっ‼︎」



平穏な学校生活が送れなくなって来た…。



それに、この学校はそこそこ緩いとはいえ、芸能活動なんかは禁止。



ネットに顔出してるってのも、危ないかもしれない。



ここは先手を打つべきだと、俺は思うわけで。



メンバーで相談して、尋ねた校長室。



「どうしたんだね?」

「校長先生、これ見てください」



まず、俺たちの動画を見せた。



ここからが本番。



「学校の屋上、貸してください」

「こういったことは、禁止しているはずだがね?」

「俺たち、学校やめたくないんです。この動画、話題になったら入学希望者も増えるかも…なんて、思ったりしてるんですけど」

「それは…。まぁ、君たちが本気だということなんだね?会議で議題にあげてみよう」



よし、かかった。



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