俺様天然男子
そんなやりとりを目撃したクラスメイトは、バッと目を逸らす。



当事者の天道くんは…ヘッドホンです。



聞こえてなかったなら、よかったよ。



「ありがとう、紗雪」

「スッとした。あたし、あの子と合わないわ」

「うん、そうかも」

「ねぇ、放課後ジャンボラーメン行かない?大食い勝負しようよ」

「あたし、1人前食べるのでやっとなんだけど…」

「だからそんなに痩せてんだよ。太れ、憎たらしい」

「ムリ言わないで」



これからも、紗雪とは友達でいれる気がする。



こんなにも楽しい気分になったの、高校に入ってから初めてかもしれない。



「天道、誘ってみれば?」

「へっ⁉︎」

「ラーメン食べに行こうって、普通に」

「ちょっ、ムリなんだけどっ…」

「むふっ、いいこと思いついちゃった」

「いいこと⁉︎何する気っ⁉︎」

「山口ー‼︎おはよー‼︎」



山口くんに声をかけに行った紗雪は、ラーメンのお誘い。



天道くんも連れて来いと言っていた。



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