俺様天然男子
そう考えてから2週間、ゴールデンウィークになって、あたしはバイトが忙しい。



理音くんも忙しくて、時間が合わない。



「会いたくて病気になる…」



電話で瀕死の理音くんと、あたしも同じ気持ち。



会いたくて、会いたくて。



バイトがお互い遅番の日の朝。



押しかけてしまった。



「あら、由乃ちゃん。久しぶりねぇ」

「おはようございます‼︎朝早くからすみません…」

「理音、まだ寝てるけど」

「お部屋、いいですか?」

「どうぞ〜」



お邪魔した天道家。



まだ夢の中の理音くんの部屋に足を踏み入れると、いつも完璧にキレイな部屋が、紙やノートパソコン、ギターによくわからない機械が乱雑に置いてあった。



忙しそう…。



モッコリしてるベッドには、口元まで布団をかけて寝ている理音くんの安らかな寝顔。



昨日、何時まで起きてたの?



疲れてるのかなぁ…。



ベッドに座り、頭を撫でた。



< 435 / 640 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop