俺様天然男子
この泣きぼくろ、好き。



優しそうに見えるの。



実際も優しいけどね。



あっ、またピアスの穴が増えてる…。



片側に6個って。



あたしがあげたピアスは、あの日からずっとこの耳にあって、お揃いの指輪も、外してるところを見たのは体育の時くらい。



痛くないのかな、ピアス。



そっと耳に触れれば、ピクッと動いて、頭まで布団に隠れてしまった。



ねぇ、理音くん、起きてよ。



「おはよう」



反応なし。



軽く腕を叩いてみても、全く反応しない。



なので、布団に侵入した。



あったかい…。



背中を向いている理音くんに抱きつく。



やっぱり大きいなぁ。



このお腹も、顔に似合わず彫刻みたいなお腹。



好きだよ、理音くん。



「大好き…」

「ん…」

「理音くん、大好き」

「俺…ん?」



あっ、起きた?



くるりとこっちに向き直った体。



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