俺様天然男子
全く状況が飲み込めてないようで、しかめっ面になってる。



「おはよ」

「えっ…、本物…?」

「うん。会いたくて来ちゃった」

「えっ⁉︎由乃⁉︎なんでいんの⁉︎」



ガバッと起き上がって、すごくビックリしてる。



寝癖、可愛い…。



「まさか…俺が夢遊病で由乃を家からここまで連れて来た…とか…?覚えてないっ‼︎怖いっ‼︎」

「あははっ、違うよ。さっき来たんだよ」

「な、ぜ…?」

「会いたくて…」



見る見るうちに顔が赤くなって、クスクス笑うあたしに、ちょっと拗ねたような顔を向ける。



そんな顔も大好き。



「歯磨きしてくる…」



そう言って部屋から出てったので、あたしも起き上がった。



目に飛び込んできた紙は、英語が並ぶものだったようで。



グシャグシャになっていたり、太い油性ペンで所々塗りつぶされていたり。



歌詞、かな?



読んでもわかんないや。



「おはよ、由乃」



戻ってきた理音くんに、再度挨拶した。



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