俺様天然男子
冷蔵庫から水とお茶を取り出して、お茶を手渡されて。



ゴクゴク水を飲む理音くんの喉仏が、なんだかエロい。



「寝起きドッキリ、心臓に悪いよ」

「ごめんね?」

「嬉しいけど…。マジで俺が夢遊病になったのかと思った…」

「よかったね、夢遊病じゃなくて」



拾い上げた紙をまとめてゴミ箱に入れたり、パソコンを閉じて机に片付け始めた。



珍しいよね、理音くんがこんな部屋なの。



「最近、忙しい?」

「うん。やっぱり、俺より嵐生が書いた方がいいなぁって、夜中に思ったから、作詞やめて寝た」

「何時に寝たの?」

「3時?くらい?」

「えっ、じゃあバイトまで寝る予定だったんだよね⁉︎ごめん、起こしちゃって…」

「いいよ。由乃が会いたくて来てくれたの、嬉しい」

「理音くんは優しすぎる…。あたしに合わせなくていいんだよ?」

「合わせてないよ?俺も由乃に会いたかったし」



合わせてるよ…。



キスのことだって、あの日の反省のことだって。



< 438 / 640 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop