俺様天然男子
由乃には申し訳なく思うけど、俺のやりたいことだから。



迷惑かけた分、頑張らなきゃ。



「理音くん、あたしバイト辞めることになったの」

「そうなの⁉︎なんで?」

「工藤さんが、『ふたりの面倒は俺が見るんだ』とか言い出して、お小遣い制になっちゃって。バイト、あんまりいい顔されてないの」

「あはっ、工藤さんっぽいね」

「楽しくてやめたくないんだけどねぇ…」

「なら、続けたら?」



そう言うと、モジモジし始めた。



なに、可愛いんだけど。



「だって、ね?高校出たら…理音くんと住む…でしょ?だから今のうちしか親孝行?工藤さん孝行できないかなぁって…」

「か、可愛いっ‼︎由乃、可愛いよっ‼︎」

「かっ、可愛くないっ‼︎」

「もぉ〜…大好きすぎる…」



抱っこしてる由乃をギューっと抱きしめたい。



俺、頑張って稼ぐから‼︎



だから、絶対一緒に住むからね‼︎



あれ?



でも…音楽部屋がないと困るんだよね、俺…。



そうなったら、実家で同棲ってことになるのかな?



いやいや、ふたりで住むんだから、頑張らなきゃ。



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