俺様天然男子
熱くなり過ぎてる。



ちょっと、待って。



「由乃、ちょっとごめん」

「どこ行くのっ…」



部屋を出た。



これはマズイと思う。



バスルームで、冷たい水。



バシャバシャと、顔を洗う。



落ち着け、俺。



由乃相手に、なにしてんの。



「フゥー…」



よし、謝ろう。



部屋のドアを開けると、号泣している由乃がいた。



泣かせたかったわけじゃないのに。



「どうしたらいいかっ、わかんないよぉ…」



由乃も必死だったんだと、やっと気がついた。



後ろから抱きしめるように座り、そのまま膝の上。



「うわぁぁぁぁぁん」



抱きついて泣く由乃の頭を撫でる。



俺が悪かったのかな…。



どうしたらよかった?



「ごめんね、由乃。怒って、ごめん…」

「違うっ、あたしが…悪いっ‼︎でしょ‼︎」

「どうして?」

「理音くんっ、心配してくれたのにっ…何も言わなくてっ‼︎ごめんなさいっ」

「ん、いいよ。俺もごめん。もっと、気にかけてあげればよかったね」



由乃との時間を、ちゃんと作るべきだったんだね。



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