俺様天然男子
由乃とくっついて眠っていた明け方に、サイドテーブルで鳴り響く着信音。



「理音くん…電話鳴ってる…」

「誰…」



ぼやける視界で確認した名前に飛び起きた。



朝に迎えに来るって…まだ4時だけど⁉︎



「はいっ⁉︎」

「おー、起きたか。早く出てこい」

「えっ?モーニングコール…でしょ?今から準備しろよってことでしょ…?」

「いや、着いた」

「はぁ⁉︎」

「10分な」



慌ててベッドから出て、すぐに着替えて歯磨き。



寝癖がヤバくて、急いで濡らしてガシャガシャとムースで適当にセット。



「どうしたの?」

「野芝さんが来たっぽい」

「えっ、まだ4時なんだけど…?」

「ごめんね、由乃は寝てて‼︎詳細がわかったら連絡するから‼︎」

「う、ん…?行ってらっしゃい…?」

「行ってきますっ‼︎」



スマホと財布をポケットに突っ込み、まだ薄暗い外に出ると、マンションの前にはデカいワンボックスが止まっていた。



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