俺様天然男子
外でタバコに火をつけている野芝さんと、その隣にいたのは野芝さんと仲がいいと言われている、パンクロックバンドのボーカル、ヒロキさん。



「おっ、思ったより早いじゃん」

「おはようございます…」

「はははっ、寝起きでもイケメンだなぁ、リト」



ヒロキさんにもしっかりと挨拶をしましたけど…。



俺、ヒロキさんと初対面…。



今日呼ばれた意味もわかんないし…。



「乗れよ」

「なんなんですか…。誘拐?身代金ならウタがいっぱい出してくれると思うんで解放してほしいです…」

「ウタさんから身代金取ったら殺されるっつーの」



乗り込んだ後部座席。



目的地もわからぬまま、発進した車。



野芝さんの車、カッコいいなぁ…。



俺は寝てもいい?



「どこ行くの…」

「言ってねぇのかよ‼︎」



『言わない方が面白くて』と、悪気全開のお言葉。



俺、これでも野芝さんのことすげー尊敬してるんだけどなぁ…。



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