俺様天然男子
言いたいことは言わせておけばいいと思うんだけどなぁ…。



マンションに着き、由乃の荷物を部屋に運んだ。



「車返しに行こう?」

「あたし、荷物の整理してちゃダメ…?」

「…………わかった。疲れてるもんね。買い物してくるから、ゆっくりしててね」



ひとりで実家に車を返しに来た。



父さんが休みだったので、ありがとうと言ってカギを返す。



「ねぇ、父さん?」

「なに?悩み?」

「俺が有名になってから、あんまりデートしてないんだよね。由乃が周りの目とか気にしてるっぽいんだけど…。母さんもそうだった?」

「俺が言わないとデートはしなかったかなー。元から外に出て遊ぶタイプじゃなかったし、家での過ごし方がうまいっていうか、インドアっていうか。俺は今の理音たちみたいに、急にガツンと売れたわけじゃないし」

「そっか…」

「事務所もなにも言わないんでしょ?だったら、気にする必要ないと思うんだけどね」



なんだか、揉めそう…。



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