俺様天然男子
迎えた月曜日、机に盛大に落書きがされていた。



『ブス』とか『死ね』とか。



紗雪の机も同じような感じで。



犯人は、あの子。



理音くんの件で、離れたあの子だ。



「ねぇ、愛花(マナカ)、あんたでしょ」

「はぁ?知らねぇし。証拠もねぇのに犯人扱いすんなよ」

「こんな幼稚なことすんの、あんたぐらいじゃん」

「知らないって言ってんじゃん‼︎なんなの、あんた」



ヤバイヤバイ‼︎



これは止めなきゃっ‼︎



紗雪の元へ駆けつけようと、カバンを机に置いて駆け出した。



「まぁまぁ、雰囲気悪くなっちゃうから」

「嵐生…」

「紗雪もほら、誰がやったかわかんないじゃん?消すの手伝うからさ」

「あたしと由乃に嫌がらせすんのなんて、コイツに決まってんじゃん‼︎」

「はいはい、怒らないの。美人、台無しだよー?由乃も、消すの手伝うよ」



山口くん、めっちゃいい人…。



さすが、ムードメーカー…。



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