俺様天然男子
気にするなと言う方がムリなのはわかってる。



でも、どうしようもないんだよ。



「俺は音楽しか出来ないし、仕事だし、夢だしね。辞めるつもりはないよ」

「ごめんっ、どうしたらいいかわかんないっ…。気持ちが…着いてこないっ…」



ダメだね。



解決しない。



俺は何があっても、由乃を手放す気はないから。



強硬手段に出るよ。



「わかった。この話は保留にしよう。今話し合って解決するようなもんでなさそうだし、俺は久しぶりの由乃を抱きしめたいし」

「ごめんっ…」

「うん、大丈夫。抱っこしてもいい?由乃の話も聞きたい。あっ、今日は一緒にお風呂入ってね?」

「ごめんなさいっ…」



手を伸ばしてくれた由乃を抱きしめて。



しばらく腕の中で泣かせてから、半月ぶりにキスをした。



周りがなに?



騒ぎたいなら騒げばいいよ。



だってね、俺はどう頑張っても、由乃を嫌いになれないんだよ。



だから…ごめんね?



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