俺様天然男子
お互いに新しい生活でしばらくムリそうなんだけど…。



『たぶん、あたしが臆病だから…。荒治療されてるんだと思う…』

『前からだよね、由乃は。嵐生が由乃愛に溢れた理音に笑い死にしそうになってたよ』

『いつか彼氏に顔を晒されそうです…』

『別に気にしなくてもよくない？アイドルってわけでもないんだから』

『紗雪は自分に自信があるからだよ…』

『あるよー。嵐生のことが誰よりも大好きだって自信ね。自分の気持ちには自信しかない』



やっぱり紗雪は強いね…。



気持ちか…。



そりゃああたしだって…理音くんを好きな気持ちは誰にも負けないと思ってるけど…。



「なんであたしってこんなに否定的なんだろう…」

「羨ましいよ。結婚してるわけでもないのに、あんな風に『大好き』アピールされたりさ。リトさん、自分の立場もあるのにね」

「うん…」

「由乃ちゃんの中で、リトさんは『hackのリト』なの？」

「ううん、普通の理音くん…」

「なら、答えは出てるんじゃない？」



あたしって、本当に周りに恵まれてると思う…。



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