俺様天然男子
ステージから降りても、熱が覚めない。



フェスに出れば出るほど、見てくれるお客さんの熱も上がる。



やめられないね、これ。



野芝さんがフェスばっかりに出てるの、なんかわかる気がする。



「気持ちよー‼︎」

「お疲れー」

「野芝さんの見てから帰る」

「出っか?足りねぇんだろ?」

「えっ、いいの⁉︎」



やった‼︎



トリに参加‼︎



水をガブ飲みして、冷めない熱を引き連れたまま、由乃にメッセージ。



『最後、野芝さんとやるから見てて』

『わかった‼︎最高だったよ‼︎超カッコいい‼︎』



他の人たちのも見たくて、横から眺めて。



野芝さんが呼んでくれたので、一緒に歌わせてもらって。



『今日は泣くなよ?』



なんて、笑いのネタにされてて。



もう、泣かないよ。



だって、楽しいんだもん。



『野芝さんこそ、泣かないでね』

『生意気だな、お前。誕生日にTバック買ってやっからな』

『なに?聞こえなかった。盛大に祝ってくれるって言ったの?さすが野芝さん。大好きだよー』



hackの時より喋らされて終わった今日。



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