俺様天然男子
目覚めはゆっくりだった。



昨日と違うのは、気分。



ちゃんと仲直りができた…。



リビングに置きっぱなしになっていたスマホを開けば、メッセージが1件。



『仕事行ってくんね。大好きだよ』



泣いていた昨日がウソのように笑顔になった。



あたしのワガママに付き合わせて、本当にごめんね。



これから先のふたりの未来も、ちゃんと考えるから。



『許してくれて、ありがとう。あたしも、大好きだよ』



そう返事をして、職場に向かう。



「おはようございます、店長」

「おぉ、どうだった?」

「お話があるんですけど、時間とってもらえますか?」



店長に、退職の意思を伝えた。



引き止められるけど、あたしの意思は固いということも、ちゃんと伝えた。



「わかった。まぁ、仕方ないよな。気持ちはわからなくもない。本部の方には、言っとくよ」

「すみません。ありがとうございます」



しっかりやり遂げて、ちゃんと理音くんの所に戻るからね。



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