俺様天然男子
これでもう、ここから出れないよね。



「理音ー、これどこ置くー?」

「あっ、楽器は全部音楽部屋‼︎」

「了解ー」



父さんがヒマだったらしく、手伝ってくれてる。



もうさ、結婚しちゃえばよくない?



しない意味ってある?



なので、俺は婚約指輪を買ったのだ。



今日の夜に渡す予定だけど、受け取ってもらえるかわかんないからなぁ…。



由乃だからね。



何回も俺のプロポーズ断ってるしね。



「由乃ちゃん‼︎」

「泉ちゃん‼︎スバルくん‼︎」

「うちに住むとか、最高に嬉しいよぉ‼︎」

「よろしくね‼︎」



泉と付き合っているスバルは、今日はオフなので泉に会いに来ているらしいけど…。



このふたりは、まだまだ先が長そうだ。



引越しが終われば、買い出しに行く。



俺がいれば、泉が一緒でも不思議ではないわけで。



堂々と4人で買い物。



「由乃ちゃん、あっちに最近できたジュースのお店あるんだよね。ネットで話題の」

「行きたい‼︎」

「あたしもこんな時じゃなきゃ行けないから、一緒に行こう‼︎」



なんか行列に並び始めちゃったよ。



俺たちも並ぶけど…。



hackのふたりと、女優がひとり。



キャーキャー言われ始めて、結局由乃だけ並んで、泉の分まで買ってきてくれた。



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