俺様天然男子
すげー…と、見入ってしまった。



「理音、だっけ?」

「はい」

「歌に興味あんの?」

「いえ、そんなことは…」

「ふぅん。でさぁ、機械の使い方、ある程度覚えてもらいてぇのよ。ここは俺がいる時しか貸さないから、俺だけでいいけど、下のバンド練習用の」



基本的なことはわかる。



修平さんの話に頷きながら、分からないことや疑問に思ったことを聞いてみたり。



「即戦力じゃねぇか」

「そう、ですか…?」

「さすが詩の息子だな。じゃ、次は受付の仕事な」



受付では会員証の作り方の手順だったり、予約表の見方や、打ち込み方。



スタジオでのタブーや、掃除の仕方など。



うんうん、頭が爆発しそうだ…。



「ゆっくり覚えてほしいとこなんだけど、オープニングスタッフだからそんなことも言ってらんねぇんだよ。よろしく頼むぞ?」

「で、出来る限り努力します…」

「真面目か‼︎」



オープン当日からの勤務となり、1週間後の放課後、俺はバイトをすることになった。



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