俺様天然男子
自分がバカにされるのは構わない。



だけど、大事なものをあんなふうに言われる筋合いはない。



「それ、間違ってると思ったのか?」

「思って…ないです…」

「だったら何が問題?」

「胸ぐら掴んで死ねって言いました…」

「ははっ‼︎いいじゃねぇか。男なんだから、たまにケンカするくらいでいいんだよ。殴り合いになんなかっただけ、よかったじゃねぇか」

「いや、相手…女です…」

「えっ、マジかよ…」



やっぱり、やりすぎたよなぁ…。



でも、どうしても許せなかったし、許す気もないけど。



「ま、まぁ…そんなこともある‼︎仕方ない‼︎」

「そうですかね…」



『女の子は大事にするんだよ。男の子より、力が弱いんだから』



昔母さんに言われた言葉を思い出し、反省する…。



やりすぎたんだ、絶対。



「後悔してんなら、謝ればいい」

「はい…」



俺がアイツに?



まぁ、そうか…。



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