俺様天然男子
もうね、見てるだけで幸せかも。



その男らしく骨っぽい指とか。


顔が見えないからなのか、声もカッコいいの。



そして、この癒しの雰囲気。



理音くんの近くにいるだけで悪い気が浄化されそう…。



「ん?どうかした…?」

「へっ⁉︎ううんっ‼︎ただ…ほらっ‼︎理音くん、怖いの平気なんだなぁって…」

「スプラッター系は苦手だけど」

「そ、そうだよね‼︎あたしもそういうのはあんまり好きじゃないなぁ」



あ、焦ったぁ…。



完全に見過ぎてたよぉ…。



気をつけなきゃ…。



予鈴が鳴り、席に戻って気持ちを落ち着ける。



日に日に好きになってる…。



どうやって振り向かせたらいいの?



どうすれば、理音くんはあたしを好きになってくれるの?



恋愛初心者のあたしには難問すぎて、考えても答えなんか全く出ない。



その前に、デートの場所決めなきゃ…。



自然消滅なんて、絶対ヤダからね。



< 96 / 640 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop