総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「今日……その人が、浮気してることを知っちゃったんです」
「…………は?」
蓮さんの切れ長の目が、大きく見開く。
「それで、ちょっと泣いてしまって……」
何だか、口に出すとちっぽけな情けない話に感じる。
こんな話聞いても、浮気されているのに気づかなかった哀れな女だ、くらいにしか思われないよね。
「ご心配かけて、すみません」
最後にそう謝って、話を締めくくった。
けれど、蓮さんは納得がいかないような表情で問い詰めてくる。
「浮気?相手がか?」
「は、はい」
「……そいつのクラスと名前は?」
そ、それを聞いて、どうするつもりなんだろうっ……。
流石に天王寺春季ですなんて言えるわけもなく、あははとごまかす。