総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「私の前ではすごく優しい人だったんですけど、本当は、そんなことなかったみたいで……見抜けなかったなんて、情けないですよね……」
ああ、ダメだ……またちょっと、泣きそう。
こんなに涙が止まらないのは初めてで、感情のコントロールの仕方を忘れてしまったみたいだ。
表情を悟られないように、視線を下げた。
「……そんな男、やめとけ」
頭上から聞こえた、蓮さんの苦しそうな声。
「由姫はもっと、大事にされるべき女だろ」
ほんと、私のどこを見てそんなふうに思ってくれているんだろう。
「……ふふっ、そんなふうに言ってくれるのは蓮さんくらいですよ」
春ちゃんも、きっと……。
私じゃ、役不足だったんだろうな……。
春ちゃんを囲んでいた女の子たち、みんなかわいかった。
だから、心変わりされたって当然で……。