総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「……いや、その前になんか口に入れろって言ってたな……ちょっと待ってろ」
リビングに行ったと思えば部屋に戻ってきて、かと思えばまた出て行って……。
何度かそれを繰り返した後、大量の袋を持った蓮さんが部屋に戻ってきた。
「食欲は?」
「えっと……あんまり……」
「じゃあ、これなら食えるか?」
袋の中から、チューブ式のゼリーを取り出した蓮さん。
私はそれを受け取って、少しずつ食べた。
「食える分だけでいいからな」
食べている最中も、蓮さんは心配したように聞いてくれる。
これ以上はちょっと食べれそうにない……と思った時、蓮さんが私の手からゼリーをとった。
「無理するな」
子供に優しく言うみたいな言い方。蓮さんはゼリーの代わりに、錠剤の薬とペットボトルの水を渡してくれる。