総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「……どうかしましたか?」
「ううん、ちょっととある約束を思い出しただけ」
約束?あ、もしかして……。
「用事ですか?行っていただいても大丈夫ですよ?」
「会う約束とかじゃないから大丈夫だよ~。それに、せっかくサラとふたりきりなんだから、たくさん話そう?」
かわいらしく言われてしまったら、ノーとは言えない。
「僕、ずーっと探してたんだよ!biteが潰れた日のこと覚えてる?」
“bite”。その名前には、聞き覚えがありすぎる。
fatalの前に、No.1だった暴走族。史上最強で最悪と言われたグループだ。
「はい」
「あの日、サラに助けられたんだ」
あの日って、私がbiteのアジトに乗り込んだ日かな……?
fatalのみんながやられて、助けに行った時……たしか、他のグループの人もいた。
biteを倒すために共闘していたらしく、声をかけた記憶がある。
その中に、彼もいたのかな?