総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「あの日のサラ、本当にかっこよかったなぁ~……」
彼は当時のことを思い出すように、目を瞑って話し始めた。
「颯爽と現れて、あっという間に大勢の先鋭部隊倒して……その後、でかい顔をするわけでもなく警察が来るかもしれないからって、他のグループのやつらを逃すのを手伝ってくれて……」
ぎゅっと手を握り合わせながら、うっとりした表情の彼に苦い
笑みがこぼれる。
「あの日サラがbiteを倒してくれたおかげで、治安も良くなったし、ここらのやつはみんな感謝してるよっ」
そうだったんだ……。
私はただおせっかいをしただけだから、感謝されるようなことはしていないけど……でも、平和になったならよかった。
「大げさですよ」
「大げさなんかじゃないよ!」
私の言葉に、彼が力強く言葉を放った。