総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
もう泣かないって決めたから。春ちゃんを想って泣くのは、この前で終わったんだ。
……よし、もうくよくよしない!
ぱちっと頰を叩いてカツを入れた時、蓮さんが帰って来た音が聞こえた。
私はベッドから起き上がって、玄関に向かう。
「蓮さんっ……!おかえりなさい」
靴を脱いでいる蓮さんが、嬉しそうにこっちを見た。
「ただいま。ちゃんと休んでたか?」
「はいっ」
「そうか」
よしよしと、頭を撫でてくれる蓮さん。
それが嬉しくて、身を委ねるように目を瞑った。