総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「おっ、また女漁りに行くの?」
「……」
再び秋人さんの言葉を無視して、出て行った春季さん。
どうしたんだろう。なんか……すっごい絶望的な顔してた。
俺も別に心配ではないけど、あの人があんな顔をするなんて結構衝撃だ。
「どいつもこいつも……話し合うって言ってんのに」
「あの様子じゃもう戻ってこないでしょ。女の子たちんとこ行ったんじゃない?ほんと、あいつはクズ中のクズだな」
たしかに総長はクズだけど、秋人さんも大概だ。
声には出さずに、心の中でつぶやいておいた。
「まあ、かわいそうなやつっちゃかわいそうなやつだけど」
「そうか?」
ノートの書き込みを続けながら、また冬夜さんと秋人さんの会話に半分意識を集中させる。